この記事では、運営者自身の経験も踏まえながら、一つの考え方を紹介します。
考え方
両立を「全部を自分でこなすこと」とは考えません。仕事、家庭、親の介護、障害のある本人の支援は、それぞれ別の課題です。まず課題を分け、自分が動くこと、家族で分担すること、外部へ任せることを整理します。両立の出発点は、切り分けることだと思います。
なぜそう考えるのか
親の高齢化と障害のある本人の支援が重なると、一つの大きな問題に見えます。しかし、実際には親の医療や介護、本人の生活支援、自分の仕事や家庭の調整が同時に起きています。混ざったまま考えると、何から手をつけるか分からなくなります。
例えば、親や兄弟の介護のために仕事が続けられなくなり、辞職するという選択をする方もいます。ですが、それはできるだけ避けてほしいと思います。そのような状況になったとき、年代的にも自分の暮らしでコストが多くかかる時期であることが多いはずです。
仕事を辞めて、介護の体制を整えたら、また仕事に戻ろうとしても、すぐ見つかるでしょうか?
親であれ障害をもつ兄弟であれ、介護は長期戦です。介護の体制を整えることは、仕事を続けながら行うことが重要です。
そして介護離職を避けるには、早めに相談先と役割分担を確認しましょう。職場への相談、家族内の分担、地域包括支援センター、相談支援専門員、訪問サービスなど、使える資源を並べてみます。自分の体力だけで乗り切る前提にしないことが大切です。
きょうだいが直接介護をしないことに、過度な罪悪感を持たなくてよいと思います。外部サービスを使い、全体を調整することも支援です。自分の生活を守ることは、家族から逃げることではなく、持続可能な介護手段を考えて、長く関わるために必要なことです。
経験から学んだこと
私も、仕事や家庭のことで精一杯だった時期には、実家のことは考えていませんでしたが、あるとき、高齢となった親がケガをしました。そのとき初めて、親と、障害をもつ兄弟の、二重介護になるかもしれないこと、それは介護離職のリスクであることを意識しました。結局、親のケガは大事には至らず、二重介護とはなりませんでしたが、「兄弟の親なきあとに備えること」を考え始めたできごとです。
