この記事では、運営者自身の経験も踏まえながら、一つの考え方を紹介します。
考え方
親が元気なうちに、将来どうするかを「決断」することは難しいと思います。まずは、今の暮らし、支援者、相談先、お金のこと、緊急連絡先を少しずつ聞きます。親が元気な時期は、結論を急ぐよりも、あとで困りやすい情報を自然な会話の中で集める時期ではないでしょうか。
なぜそう考えるのか
親が元気なうちは、親なきあとを話題にしにくい部分があります。親もまだ必要性を感じていなかったり、本人の将来を細かく言葉にできなかったり、親が高齢になったときの話でもありますし、またお金の話になったりすると、なにか地雷がたくさんあって、神経をすり減らすような会話になりそうです。
そのため、最初から大きな話をするより、今の生活を確認することのほうが入りやすいように思います。
確認したいのは、制度の細かい名称よりも、生活を支えている仕組みです。本人はどこで過ごしているのか、誰に相談しているのか、医療や福祉サービスはどこが関わっているのか。こうした情報(名前と連絡先)が分かると、親に変化があったときにも次の連絡先が見えます。
親が元気な時期は、急いで完成させる準備ではなく、少しずつ空欄を埋める時間です。きょうだいが全部を背負うためではなく、分かっていることと不明なことを分けるために整理します。1回の会話で1つの連絡先を聞く、というように無理のないペースでもよいと思います。
経験から学んだこと
私の場合、親が高齢になって、親と一緒に暮らしていた障害を持つ弟が、入所施設で暮らすようになったとき、大きな心配ごとが一つ減ったように思いました。
まず「住むところ」というのが、親なきあとの大きな要素だと思います。ただ実際に、まだそれが遠い将来の話であるときには、具体的なアクションに踏み切ることもできませんので、現実感をもって想像することも難しいでしょう。
現在、どのような暮らしをしているのかを知ることを通して、こういうことの相談は、ここに聞いたらいいのかな、など、自分なりに見当をつけて、関係者マップを作っていくのがよいのではないでしょうか。
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